「自分の個人情報が漏れたかもしれない」「利用している企業から情報流出のお知らせが届いた」「氏名や住所が知られたら、どんな被害が起こるのだろう」と不安に感じることはないでしょうか。

近年、企業やインターネットサービスにおける個人情報漏洩が相次いで公表されています。流出する情報は氏名や電話番号だけでなく、メールアドレス、パスワード、本人確認書類の画像など、さまざまです。

ただし、個人情報が漏洩したからといって、必ず不正利用などの被害が発生するわけではありません。重要なのは、自分が対象となっているかを確認し、漏れた情報の種類に応じて適切に対応することです。

この記事では、個人情報漏洩の主な原因や被害の種類、2026年に公表された企業の事例、自分の情報が流出しているか確認する方法、実際に漏洩した場合の対処法、日頃からできる対策まで、わかりやすく解説します。

パソコンとセキュリティをイメージした個人情報漏洩対策の写真

この記事でわかること

  • 個人情報漏洩とは何か、主な原因と被害
  • 2026年に公表された企業の情報流出事例
  • 個人情報漏洩のニュースや企業一覧の確認方法
  • 自分の個人情報が漏れているか調べる方法
  • 個人情報が流出した場合の具体的な対処法
  • パスワードやクレジットカード情報が漏れた場合の対応
  • 個人でできる情報漏洩・二次被害の対策
  • 企業の報告義務や被害が疑われる場合の相談先

個人情報漏洩とは?まず知っておきたい基本

個人情報漏洩とは、企業や組織などが管理している個人情報が、本来その情報を知る権限のない人に知られたり、外部に漏れたりすることです。

インターネットを通じた不正アクセスだけでなく、メールの誤送信や書類の紛失、情報管理の設定ミスなどによって発生する場合もあります。

どんな情報が個人情報にあたる?

個人情報保護法では、生存する個人に関する情報で、氏名などによって特定の個人を識別できるものや、法律で定められた個人識別符号を含むものなどを個人情報としています。

例えば、次のような情報が該当する場合があります。

  • 氏名、住所、生年月日など
  • 特定の個人を識別できるメールアドレスや電話番号
  • 運転免許証番号やマイナンバーなど
  • 個人を識別できる顔画像など
  • 特定の個人に結び付く購入履歴や利用履歴

メールアドレスや電話番号などが単独で必ず個人情報に該当するとは限りません。他の情報と容易に照合して特定の個人を識別できるかどうかなど、具体的な状況によって判断されます。

「個人情報漏洩」と「個人情報流出」は違う?

一般的なニュースなどでは、「個人情報漏洩」「個人情報流出」「個人情報漏えい」という言葉が使われます。

いずれも個人情報が本来の管理範囲から外部へ漏れる状況を表す際に用いられますが、報道などでは厳密に区別されないこともあります。

なお、個人情報保護法では「漏えい等」という表現が使われ、個人データの漏えいに加えて、滅失や毀損も含まれます。

個人情報漏洩が発生する主な5つの原因

個人情報漏洩は、外部からのサイバー攻撃だけで発生するわけではありません。

企業内部の操作ミスや、情報を管理する仕組みの不備などが原因になることもあります。

1.外部からの不正アクセス

企業のWebサイトや情報システムに第三者が不正にアクセスし、保存されている情報を持ち出すケースです。

システムの脆弱性や不正に取得されたログイン情報などが悪用される場合があります。

2.メールの誤送信

メールの宛先を間違えたり、複数の受信者のメールアドレスをBCCではなくCCに入力したりすることで、情報が意図しない相手に伝わる場合があります。

また、別の顧客に書類を添付してしまうなど、日常的な操作ミスによって情報が漏れることもあります。

3.パソコンや書類の紛失・盗難

顧客情報が保存されたパソコンやUSBメモリー、紙の書類などを紛失するケースです。

ただし、紛失した機器に適切な暗号化などの保護措置が施されていたかによって、第三者が情報を閲覧できる可能性は異なります。

4.クラウドサービスなどの設定ミス

オンラインストレージやWebシステムの公開設定を誤り、第三者が情報を閲覧できる状態になる場合があります。

本来は社内だけで共有する予定だった情報が、外部からアクセス可能になってしまうケースなどです。

5.内部関係者による不正な持ち出し

情報にアクセスできる権限を持つ従業員や関係者が、許可なくデータを外部へ持ち出す場合もあります。

そのため、企業では外部からの攻撃への対策だけでなく、アクセス権限の管理や情報の取り扱いに関するルールの整備も重要になります。

個人情報が漏れると、どんな被害が起こる?

個人情報が流出した場合に想定される影響は、漏れた情報の種類によって異なります。

代表的な例は次のとおりです。

漏洩した情報想定されるリスク
氏名・住所不審な郵便物や個人情報を利用した詐欺
電話番号詐欺電話や不審なSMS
メールアドレスフィッシングメールや迷惑メール
ID・パスワードアカウントへの不正ログイン
クレジットカード情報不正決済などの金銭的被害
本人確認書類の画像なりすましによる契約などへの悪用

ただし、これらは想定されるリスクであり、情報が漏れたからといって、必ず実際の被害が発生するわけではありません。

例えば、メールアドレスが漏洩しても、それだけでメールアカウントへの不正ログインが可能になるとは限りません。

重要なのは、情報が漏洩した事実と、実際に情報が悪用された事実を分けて考えることです。

2026年の個人情報漏洩ニュース|企業・団体の公表事例

2026年10月には、国内の企業や団体による個人情報漏洩に関する発表が相次ぎました。

JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2026年10月8日、国内組織における不正アクセスについて注意喚起を公表し、同月23日にも情報を更新しています。

ここでは、各企業・団体の公式発表で確認できた事例を紹介します。

ローソン|会員情報への不正アクセスを公表

株式会社ローソンは2026年10月8日、アカウントサービス「ローソンID」と「ローソンアプリ予約」への不正アクセスに伴う個人情報漏洩を公表しました。

ローソンIDについては、215万5,345件を対象とする情報漏洩が案内されています。

その後、10月24日の追加調査結果により、当初対象に含まれていたメールアドレスとメルマガ取得情報については、漏洩していなかったと訂正されています。

このように、情報漏洩の公表内容は、調査の進行によって変更される場合があります。

カプコン|オンライン会員サービスの情報漏洩を公表

株式会社カプコンは2026年10月22日、オンライン会員サービス「CAPCOM ID」に対する第三者の不正アクセスにより、一部のお客様情報が外部に漏洩したことを公表しました。

一部アカウントで不正なパスワード変更が確認されたことも発表しています。

一方で、クレジットカード情報は漏洩対象に含まれていないと説明しています。

同社は対象となる利用者への個別連絡や問い合わせ窓口の設置などを案内しています。

日本貿易振興機構(ジェトロ)|Webサイトへの不正アクセス

日本貿易振興機構(ジェトロ)は2026年10月19日、一部のWebサイトに対する不正アクセスが発生したことを公表しました。

発表時点で、企業名や企業担当者のメールアドレスなど、743件の個人情報の漏洩が確認されています。

同機構は、対象となる企業や個人に対して通知を行うとともに、原因究明や安全性の確認を進めていると説明しています。

不正アクセスがあっても、漏洩が確認されない場合もある

日本サッカー協会(JFA)は2026年10月21日、公式アプリ「JFA Passport」への不正なアクセスを試みる攻撃について、調査結果を公表しました。

その結果、本件に起因する個人情報の漏洩は確認されなかったと説明しています。

この事例からも、不正アクセスや攻撃の試みがあったという事実と、個人情報が漏洩したという事実は区別して確認する必要があります。

個人情報漏洩の企業一覧はどこで確認できる?

個人情報漏洩を公表した企業については、各社の公式サイトにある「ニュースリリース」「重要なお知らせ」「お客様へのお知らせ」などから確認できます。

企業名に「個人情報漏洩」「不正アクセス」「情報流出」などの言葉を組み合わせて確認すると、関連する発表を見つけやすくなります。

また、個人情報保護委員会やIPAなどの公表情報も参考になります。

ただし、これらの機関が公表する情報は、国内で発生したすべての個人情報漏洩事案を網羅した企業一覧ではありません。

企業一覧やニュースを確認する際は、公表された日付だけでなく、続報や訂正情報の有無にも注意しましょう。

企業の個人情報漏洩が公表されても、自分が対象になっているとは限りません。では、自分の個人情報が実際に流出しているかどうかは、どうやって確認すればよいのでしょうか。次のページでは具体的な確認方法を解説します。